ジュエリーのお取り扱い
シルバーのお手入れについて
■シルバーの性質について
シルバーアクセサリーは、使わずに放っておくと、黒く変色する事があります。
シルバーは、空気中の硫黄分により、硫化銀の皮膜を作ることで徐々に黒ずんでいく
性質があるからです。特にネックレスの首の、皮膚にあたる部分が黒ずんだり、
リングの内側が黒ずんだりするのは、皮膚や髪を構成しているたんぱく質の
成分の中に、硫黄が含まれているからです。
また、硫黄は医薬品の皮膚クリームや軟膏にも含まれていて、強い皮膚を作る
蛋白質の成分としての役割を持っていますが、シルバーには硫化という作用を与えます。
シルバーアクセサリーに限らず、アクセサリーは普段身につけていると汗やほこりが
付着することで、汚れますし、使用して傷も付いていくものです。
シルバーは、変色していくことによりそれがシルバーの「味」となったり、使っていく上
での細かなキズが鈍い光沢を醸し出し、よい風合いとなって、よりいっそう愛着の
あるアクセサリーとなるのがシルバーの特徴でもあります。
シルバーは使っていく上での汚れや黒ずみ、小さなキズなどは、少しのお手入れで
買ったときの輝きを取り戻すことができます。例え、どんなに古くなったシルバー
アクセサリーであっても正しく手入れをすれば、新品当時の輝きが蘇ります。
■日頃のお手入れについて
日ごろの手入れといっても、身につけたら、必ず柔らかい布(または、メガネ拭きに
使われる専用クロスなど)でよくふいてからしまう習慣をつけましょう。
特に汚れている場合は、水かぬるま湯で、中性洗剤を混ぜ、やさしく洗い
清潔にしてください。温泉や温泉の素を入れたお風呂に入る時や、女性の方でお
化粧をする時には、変色を防ぐため、はずしておいた方がいいでしょう。
また、卵,玉ねぎ、輪ゴムも変色の原因となりますので遠ざけてください。
あまり着けずにおく場合は空気がなるべく触れない密閉容器(ビニール袋等)
やシルバーアクセサリー専用保管袋に入れておいた方がいいでしょう。
■シルバー製品のお手入れ方法
汚れを落し、水やぬるま湯、中性洗剤で洗い、特に汚れがひどい場合は、専用の
クリーナーや超音波洗浄機を使ってください。
変色したものを元に戻す場合、専用のクリーナーを使うようにすると良いでしょう。
但し、いぶし加工(墨入れ加工)などをしているものは注意が必要です。
キズを取る場合、小さいキズは研磨剤が入った専用のクリーナー(クロスタイプ、
ペーストタイプ)を使い、大きなキズはサンドペーパーでキズを取ってから磨く
と良いでしょう。但し、部分的にマット仕上げなど、表面加工をしているものは、
注意が必要です。
■専用クリーナーを使う
専用のクリーナーには、布に研磨剤をつけたクロスタイプ、科学的にシルバー
の表面の硫化銀皮膜を落とす液体タイプ、研磨剤を配合したペースト状のタイプ、
など様々な商品が発売されています。
ジュエリーの取り扱いについて
■ジュエリーのメンテナンスについて
身につけたらやさしく拭いてあげてください。
ジュエリーを身につけると、どうしても皮脂や汗、ほこり、化粧品による汚れが
付着することは、避けられません。この汚れをほうっておくと、パールや
ターコイズなど、デリケートな宝石類に致命的なダメージを与えてしまいます。
ダイヤモンドのように強さのある宝石でも、汚れをため込めば、せっかくの輝き
がくすんでしまいます。そこで、必ずつけたジュエリーは、柔らかい布
(メガネ拭きなど)でよく拭いてからしまいましょう。
■宝石同士で、雑にしまわないように。
地球上で最も硬い鉱物、ダイヤモンドの硬度は、10(モース硬度、宝石の硬度の
順位付けで最高度)です。それに対して18金やプラチナは、硬度約4.5。
ジュエリーを雑に扱うと、硬度の高い宝石と貴金属とがこすれあい、細かな傷が
ついてしまいます。パール(硬度3)や琥珀(硬度2)に至っては、擦れてできる
傷の度合いはもっと深刻となります。ジュエリーは、必ず、お互いにぶつかり合う
ことのないように、丁寧にしまうのが基本です。旅行先にジュエリーをもっていく
ときも、1点1点をしっかりくるんで、傷がつかないように配慮が必要です。
■海や山では、デリケートな宝石の着用は、気をつけましょう。
海では、プラチナやゴールドなどの貴金属を、硬い砂で傷つけてしまうことが
心配となります。海や山での強烈な紫外線も、長く浴びていると、アメシスト、
シトリン、ターコイズ、クンツァイトなどの色褪せの原因となります。
一方で、プラチナやゴールドは、熱伝導率が高いため、スキーやサウナで
身に着けたままでいると、凍傷や火傷を起こす場合があります。
■ダイヤモンドのお手入れ
ダイヤモンドは、地球上で最も硬い鉱物です。とても強靭なので、扱いには
比較的気を使わずにすみます。とはいえダイヤモンドには、「親油性」といって
皮脂や化粧品の油分が付着しやすい性質があるのと、神経質になりすげる
必要はありませんが、強い衝撃によっては、ぶつかる方向によって割れやすい
性質があります。ダイヤモンドの汚れを取る場合、コップに中性洗剤とぬるま湯
と入れ、洗浄してください。これだけでもかなりきれいになります。特に汚れが
ひどい場合は、柔らかい歯ブラシで裏からこすります。充分にすすいだ後、
乾かせば、完了です。
■パールのお手入れ
パールは、宝石としては、最もデリケートな部類に入ります。つけた後、手入れを
せずにほうっておくと、汗や皮脂が酸化して、少しづつ表面の光沢を侵してしまい
ます。これを防ぐために「着けたら拭く」を徹底することが必要です。香水や
整髪料をスプレーする際も、必ずパールを身につける前にすませるのが原則です。
水道水には、塩素が入っていますので、浸け置きするのは、避けましょう。
ですが、堅くしぼった布で汚れを落とすことは、時に必要です。
■水に弱い宝石
パールやターコイズ、サンゴ、象牙、ラピスラズリ、マラカイトなどは、液体が
しみ込みやすい「多孔質」と呼ばれる性質をもっています。このために液体が
かかるとシミになり、拭いても取れなくなるので、注意が必要です。特に果汁が
はねかかると、シミの原因になりやすいので、気をつけてください。もちろん
温泉も悪い影響を及ぼします。概して多孔質の宝石は、硬度が低く、紫外線にも
弱いなどデリケートなタイプが多いので、より注意が必要です。